アニメーション業界について

共同出資で作られるアニメ

日本のコンテンツ産業の中でアニメは規模も大きく主要なポジションを占めますが、その経営モデルは原作の権利を始め、極めて複雑な構造を呈しています。
その原因の1つにあげられるのは、アニメ製作方法として、多数の企業が資金を出し合う製作委員会方式での製作が主流となっている点にあります。

これまでTVアニメは、テレビ局とアニメ制作会社等が、テレビ番組の1つとして協力してプランニングしたり、アニメ制作会社がプランニングしてその案を採用したりする形式で進められました。
このようなケースでは、アニメ制作会社が作品の著作権を持つことが一般的です。

製作委員会方式は、平成7年の新世紀エヴァンゲリオンが契機として広まったと言われています。
この方式は、作品ごとにテレビ局、玩具メーカー等、著作権を利用した収益を目的にする複数の会社が共同出資するため、完成した作品の著作権も複数の出資者による共同保有の形態となるのです。

メディアミックス戦略がマーケティングの主流

製作委員会方式が広まるに伴い、マーケティング分野ではメディアミックスと呼ばれる戦略の採用が主流となりつつあります。
この手法は、1つの原作に基づいてアニメだけでなくゲームやマンガ、実写版映画などいくつものメディアのジャンルに展開して顧客をゲットする戦略です。

この戦略の代表例には「ポケットモンスター」があり、ゲームに火が付いた後、アニメ、玩具、キャラクター商品など幅広く展開して多くの収益を生み出しました。
成功の理由は老若男女を問わず、世界中に数多くのファン層を持ったことで、世界的な知的無形財産の典型と言えるでしょう。
他にもスターウォーズやアンパンマンなどのコンテンツも健闘していますが、ポケットモンスターの躍進は群を抜いており、目を見張るものがあります。

各企業が無形財産を目にするチャンスを拡大

近年、日常生活で無形財産を目にする機会が大幅に増加したと言われますが、その背景にマーケティング戦略の変化だけでなく、無形財産自体の魅力度アップによる部分も大きいといえます。
さらに注目すべき点は、コンテンツ制作サイドが異なる業種へ積極的に展開して融合を進めた結果、という要因も見逃せません。

具体的な事例を挙げると、コンビニ業界はアニメコラボ企画を積極的に活用したマーケティングを展開しています。
期間限定などと表示されると消費者の心をくすぐり、特定の店舗に足を向かわせる誘因となるだけでなく、新たな客層をゲットするチャンスも増大するのです。

山陽新幹線車両にエヴァンゲリオンをテーマとした内外装を施して走行させる大規模な鉄道企画では、主要駅でキャラクター商品を売るなどの企画が実施されました。
このような消費者の目に触れるチャンスを増やすマーケティング手法の開発により、アニメ業界は大きな発展をしてきたと言えます。

投稿者: SLjap7uK