ゴルフ業界について

バブル崩壊以降回復の鈍いゴルフ業界

スキーとともにバブルを象徴するスポーツの代表格のゴルフ人気が、バブル崩壊以降回復の兆候を見せません。
首都圏からのアクセスのよいエリアに立地する倶楽部でさえ、破綻するケースも目立ちます。
その原因は、ゴルフ業界が悩みの種としているプレー人口の減少傾向です。

特に今後の重要課題として注目されるのは、現在のゴルフ人口のメインは50~60才代のシニア層が占め、若年層のゴルフ離れが進んでいる事です。
1900年代後半には、約2兆円とも言われたゴルフ場市場規模は、2010年台に入り半分以下と縮小してきました。
近い将来、現在のゴルフ人口のメインを占めるシニア層が引退すれば、大打撃を受けることが想定されるため、ゴルフ業界には生き残りをかけた有効な打開策が喫緊の課題となっています。

練習場利用人口とコース利用人口別の比較

ゴルフ練習場を利用した延べ人口は1990年前後の約1,800万人から、2010年ごろまでに約850万人と半減しています。
これに対して、ゴルフコース利用延べ人口は少し遅れて1994年に約1,370万人とピークを迎え、2010年前後でも約950万人と減ったものの練習場利用者数に比べるとなだらかです。

注目すべき点は、練習場とコースで利用者数が逆転している点です。
この逆転現象が生じた時期は2001年と言われ、その傾向は現在も継続しています。
コースを利用する潜在人口として注目されるゴルフ練習場人口が著しい減少を示すことは、コース利用人口の将来に暗雲をもたらすものとなっています。

また、ゴルフコースでの必須アイテムのクラブセットやウェア、ボールなどのニーズも高まらず、練習場利用人口の減少がこの業界全体の縮小の根本的な原因とも言えるのです。

シニア層が中心となっている理由

ゴルフはかつて、会社の上司からの誘いや取引先との接待を契機として始めるケースが主となっていました。
しかし、最近では取引先との接待の機会は減り、個を重視する傾向が強まり会社の上司との付き合い方も変わってきています。

幾つも魅力的なスポーツがある中で、比較的コストが必要な印象が強いゴルフへの抵抗感から、若者がゴルフを始める機会が少なくなっているのでしょう。
ただ、近年は石川遼選手や松山英樹選手などスタープレイヤーの活躍がマスメディアに取り上げられており、ゴルフに対する興味自体は有する若者も多いと思われます。

若年層を取り込もうとする努力

興味はあるもののゴルフに踏み出せない若年層の取り込みが、ゴルフ市場の現状を打破し未来を拓くためには必須の課題です。
業界でもなんとか若年層を取り込もうと新規顧客やゴルフ初心者を増やす試みが、それぞれのコースで行われています。

20才以下の若年層限定で9ホールのショートコースと練習場を無料で使わせたり、現在ゴルフを楽しむシニア層とその子や孫を割引料金で優待する制度を作ったりと、生き残りにかけて新たなアイデアが試されているのです。

投稿者: SLjap7uK