芸能プロダクション業界について

基本的には人材派遣業の芸能プロダクションの実態

「嵐」を始め、今をときめくタレントを育て上げたジャニーズ事務所などの芸能プロダクションは、あこがれの的です。
しかし、そんな芸能事務所もそのシステムを簡単に言えば人材派遣会社ということになります。
事務所サイドはタレントを雇い入れて、TV番組やコマーシャル、映画などに出演するためにそれぞれの事業者に派遣します。

そして、派遣先のTV局や広告代理店から受け取る収入と、タレントやマネージャーなどへの対価の支払いの差の利ザヤをとるという形態で成り立っているのです。

事務所によりタレントへの支払いの形態はさまざまで、ジャニーズ事務所は完全雇用特定型と呼ばれますが、吉本興業のように完全歩合制の登録型と呼ばれる形態もあります。
いずれにしても、基本的にタレントへの支払いは原価であるため、如何にタレントの芸能業界での市場価値を高め、収入を上げられるかが芸能プロダクションの腕の見せ所です。

高騰もあり得るタレントの市場価値と権利収益

この市場価値はいわゆるタレントの人気で、スキルや経験が重視される労働価値とは性質が異なります。
そのタレント自身の容姿や声、キャラクターなどに好感を持つユーザーが大勢集まり、その結果、付加価値が出来上がるのです。

つまり、スキルや経験とは別の評価基準で、まるで株のように暴騰することがあるというのがこの世界なのです。
権利収益について音楽を例に説明すると、まずタレントを通して音楽出版社が楽曲の著作権を持ち、CDの形で販売されたり、コンサートで演奏されたり、ドラマの主題曲として使われたりします。
そのたびに、権利として料金が発生して、プロダクションの収益となる仕組みです。

20世紀後半から21世紀の芸能業界の動きと課題

芸能事務所にとって、1960~80年代はTVの枠を確保して、御三家、新御三家などに代表されるスタータレントを育成する時代でした。
90年代に入ると音楽権を絡ませ、CD販売やライブ開催での版権で稼ぐ時代に変容を遂げます。
TV局や芸能事務所は、音楽出版社を作り、著作権を保有して収益を目指すようになりました。

その延長として近年みられるような音楽から派生したビジネスが主流となり、楽曲配信やアニメの主題歌などに広がっています。
さらに最近の特徴として、コンテンツを持つ企業が芸能プロダクションや音楽出版社を立ち上げるという新たな時代に突入しました。

この代表例として有名な企業がブシロードです。
自社で音楽出版社などを保有しながら、アニメの声優などが所属する事務所も併せて保有しマネジメント業務を行い、キャラクターグッズや番組販売で収益を上げています。

このように有力な所属タレントを持ち、ビジネスを多様化・多角化した芸能事務所は、将来も成長を続けると予測されるでしょう。
反対に純粋にタレントマネジメントに徹してきたプロダクションは、現在苦戦しており、新たなアイデアの実現が待たれます。

投稿者: SLjap7uK