スポーツ業界について

変革期を迎えるスポーツ業界

インターネットの普及によりスポーツのオンライン化が急速に進む社会において、スポーツ自体は隆盛の一途をたどっています。
オンラインで複数のプレイヤーが対戦するコンピュータゲームで勝敗を競うeスポーツも人気です。
PwCスイスという調査会社が、業界は破壊的変化に直面しているとの趣旨のレポートを発表して、業界を中心に衝撃を与えました。

これは、ラグビーワールド杯や東京五輪等のビッグイベントを間近に控える日本市場を題材に取り上げたものです。
この調査の手法は、放送やメディア企業、競技連盟などスポーツ業界に深く関与する関係者200名近くへのヒアリングに基づいています。

その結果は驚く事に、これから3~5年のスポーツ業界の成長率は、すべての分野の関係者が低下すると予測しているのです。
際立って悲観的に見ているのは放送関係者で、3~5年のうちに30パーセント以上も低下すると予測しています。
理由はオンラインでの視聴が伸び、映像コンテンツ消費の傾向がいつでもどこでも視聴できるモバイルやオンデマンドへと移っている状況が、スポーツにも拡大すると見込んでいるためです。

ただし、サッカー、オンラインコンピュータゲームで勝敗を競うスポーツと認識するeスポーツ、バスケットボールは、成長が見込まれると考えられています。
オリンピックに関しては将来の見通しが不透明だと言われており、国際的スポーツの舞台としてのポジションを失う可能性も危惧されています。

メディアの多様化と消費者層の行動変化

スポーツ業界が最も恐れているのは、若い消費者層のコンテンツ消費の行動の変化の兆候だと言われます。
PCやスマホなどデジタル媒体の広まりで、スポーツコンテンツを視聴する態様は多様化が進みます。
これを起因として、若い視聴者を主なターゲットに絞った新たなスポーツ体験が増え、TV生中継の魅力が相対的に低くなると考えられるのです。

このような動きは、メディアのスポーツコンテンツ放映権マーケットに大きな影響を与えると考えられます。
また、スポーツコンテンツを主催する権利所有者が、SNSなどの独自のチャンネルを使って視聴者と直接結び付く事も考えられるでしょう。

さらに、IT技術に優位を持つ企業がこの分野に本格的に進出することもあり得ます。
その結果、現在の放映権市場は壊滅的となり、結果として、市場規模全体は小さくなることも考えられるのです。

選手が装着するウェアラブル・センサーの管理が新たなテーマ

選手が身に付けて医学データを収集するウェアラブル・センサーは、サッカー選手のシューズに埋め込まれて話題になりました。
ケガの防止という観点から他のスポーツにも少しずつ広がりを見せています。
現時点では業界を画期的に変えるとは考えられていませんが、将来的にはアスリートの収集データの所有権や個人情報保護といった問題をクリアすれば、商業利用の可能性も指摘されます。

投稿者: SLjap7uK